Digital Transformation
未来を創る、デジタルの力。
第一医科は、デジタル技術を核とした変革を通じて、
社会に新たな価値を提供し続ける「DX認定事業者」を目指しています。
第一医科は、デジタル技術を核とした変革を通じて、
社会に新たな価値を提供し続ける「DX認定事業者」を目指しています。
本DX推進戦略は、第一医科株式会社が耳鼻咽喉科のエキスパート集団として培ってきた「継承」を基盤に、デジタルの力を駆使した「変革」を実践するための包括的なロードマップです。
私たちが目指す戦略の核心は、デジタルを「空気」のように自然に活用する組織文化を醸成し、最先端のAI技術を駆使して顧客と社員双方の価値を最大化することにあります。
現在、当社は「収益構造の多様化(大学病院における売上比率の向上)」および「利益構造の改善(粗利益率30%の達成)」という緊要な事業課題に直面しています。これらを迅速に解決し、持続的な成長を実現するため、以下の「3つの重点戦略」を柱として策定いたしました。
1. 人材と組織風土の変革
全社員がデジタルを「自分事」として捉え、自発的に挑戦できる組織文化を醸成します。
2. プロセスと技術基盤の刷新
業務の属人化から脱却し、データ駆動型の高効率な業務基盤を構築します。
3. 製品・サービスの価値向上
蓄積された顧客データを戦略的に活用し、新たな価値提供と顧客満足度のさらなる向上を実現します。
本戦略は、「基盤整備(〜2026年)」「データ活用と連携(〜2027年)」「自律的変革とAI共存(〜2028年)」の3段階からなる3カ年ITロードマップに沿って強力に推進してまいります。
DXの完遂は、既存の経営指標(病院売上比率、一人あたり粗利額等)の達成を加速させる強力なエンジンとなり、全社的な成長を牽引します。私たちはこの変革を通じ、医療現場から「耳鼻咽喉科の領域で、最初に声がかかるパートナー」としての確固たる地位を確立してまいります。
私たちは、デジタル時代において経営理念を具現化し、AIをはじめとする先進技術を積極的に活用することで、お客様と社員双方の価値を最大化することを目指します。
企業DNA:「継承と変革」
第一医科の根幹をなす経営理念は、「製品開発」と「海外展開」を主軸に据え、耳鼻咽喉科のエキスパート集団としての「継承」と、未来を切り拓く「変革」を両立させることにあります。この理念は、当社が培ってきた伝統と高い専門性を守り抜くと同時に、常に次代を見据えた革新に挑み続ける強い姿勢を示すものです。
DXビジョン:AI活用による価値最大化
当社のDXビジョンは、この経営理念をデジタル時代における具体的なアクションへと昇華させる指針です。その核心は、「変革」と「継承」のシナジーによって新たな未来を創造し、AI技術を戦略的に組み込むことで、お客様への提供価値と社員のエンゲージメントを最大化することにあります。これは、単なる局所的なシステム導入に留まらず、私たちの事業モデルや医療への貢献のあり方そのものを、本質的に進化させていく決意を表しています。
当社のDX推進戦略は、「人材」「プロセス」「製品価値」の3つの柱で構成されています。特に顧客接点におけるデジタル化においては、お客様一人ひとりに最適化されたパーソナライズな体験の提供を目指します。
第1の柱:人材と組織
全社員がデジタルを「自分事」として捉え、自発的に挑戦できる組織風土を醸成します。この実現に向け、トップ主導による強力な人材育成プログラムと並行し、以下の具体的施策を段階的に実行してまいります。
スキルの可視化と向上
○ DXスキル診断の実施
経済産業省の基準に準拠したスキル診断を導入し、全社員のデジタルスキル(強み・弱み)を客観的に可視化・分析します。
○ e-learning環境の整備
個々の不足スキルを隙間時間で効率的に補完・学習できる環境を構築し、全社的なデジタルリテラシーの底上げを図ります
ナレッジ共有の促進
○ 社内動画プラットフォームの活用
全社会議や各種セミナーの動画資産をAIで要約・アーカイブ化し、社内全体へ迅速に共有することで、組織の知見(ナレッジ)の一元化と活用を促進します。
挑戦を後押しするルール作り
○ AI利用ガイドラインの策定
安全かつ積極的なAI活用を促すための社内ガイドラインを策定します。ガバナンスを担保しながら、業務変革やイノベーション創出を強力に支援します。
第2の柱:プロセスと技術基盤の刷新
業務の「属人化」からの脱却とペーパーレス化を強力に推進し、データ駆動型の高効率な業務基盤を実現します。
変革の方向性(Before ➔ After)
○ 従来(Before): 営業、製造、在庫、管理の各部門が、電話や紙媒体によるコミュニケーションを中心とした、相互に分断された業務プロセスを行っています。
○ 目指す姿(After): クラウド環境の整備、およびAppSheet等のツールを活用した「営業ポータルサイト」の構築を起点に、全部門の情報を有機的に一元化・連携させます。
具体的なアクション
○ 業務プロセスの刷新
ーコードツール(AppSheet)を戦略的に導入し、現場主導による迅速かつ柔軟な業務プロセスの改善・最適化を推進します。
○ ペーパーレス化の徹底
従来のFAXや各種紙レポートによる報告業務を全面的にデジタル化し、物理的な書類の削減と同時に、情報伝達のスピードを加速させます。
○ 情報の一元化と営業支援
共通の「営業ポータルサイト」を構築することで、リアルタイムな顧客・案件情報の共有を可能にし、データに基づいた戦略的な営業活動へとシフトします。
○ データ連携の強化と「見える化」
中長期的には、営業・製造・在庫に関わるコアデータを相互に連携させ、経営状況やサプライチェーン全般のリアルタイムな「見える化」を全社規模で実現します。
第3の柱:製品・サービスの価値向上
これまでに蓄積された豊かな顧客データを戦略的に活用し、進化する市場ニーズに即応した新たな価値提供と、顧客満足度のさらなる向上を目指します。
情報発信とブランド強化
動画プラットフォーム(YouTube等)をはじめとする多角的な デジタルメディアを活用し、製品情報や高度な専門知識を市場へ 積極的に発信します。これにより、耳鼻咽喉科領域における リーディングカンパニーとしての信頼性を高め、「第一医科」の ブランド価値を確固たるものにします。
カスタマーサクセスDXによるデータ駆動型の売上最大化
主力製品「電動式人工喉頭」の修理・貸出業務から得られる 顧客データを「販売機会」へ直結させるDX戦略を推進します。 AppSheetとAIを活用し、修理・貸出プロセスを単なる事務業務 から「営業戦略の源泉」へと転換します。
○ 顧客接点データの統合と営業インサイトの可視化
修理受付・貸出データ(顧客の利用頻度・製品の経年変化・ アンケートによる不満・要望)をクラウド基盤(AppSheet)に 集約・一元化します。営業がリアルタイムで顧客課題を把握 できる環境を構築し、個々の顧客に合わせた提案精度を高めます。
○ AI・OCR活用による潜在ニーズの自動抽出と営業最適化
デモアンケート・クレーム情報をOCRで自動デジタル化し、 AIで解析することで、購買意欲の高い顧客へのターゲットリストを 自動生成します。ニーズに基づいたピンポイントなプロモーションに より、デモから成約へのコンバージョン率を向上させます。
○ 事務作業の自動化による営業活動時間の最大化
基幹システムとの連携による在庫・物流管理の自動化により、 修理受付手続き・書類作成・転記等の事務作業を撤廃します。 創出された時間を顧客対面・商談準備に充て、営業生産性を 飛躍的に高め売上拡大に貢献します。
当社では、2028年度までの3カ年をDXの集中推進期間と定め、2026年度を「基盤整備」、2027年度を「データ活用」、2028年度以降を「自律的変革」のフェーズとして明確に位置づけています。各段階におけるテーマと主要アクションは以下の通りです。
■ フェーズ1(〜2026年度)
テーマ:基盤整備と横展開(標準化・ルール化) デジタル活用の土台を固める期間とし、全社共通の運用ルールや標準環境を整備します。
主要アクション:
○ 情報を一元化する「全社ポータルサイト」の開設
○ 現場主導の業務改善を支える「AppSheet」利用の標準化およびガイドラインの策定
■ フェーズ2(〜2027年度)
テーマ:データ活用と連携(見える化・紐付け) 整備された基盤の上にデータを蓄積し、部門を超えたデータの相互連携により業務の可視化を進めます。
主要アクション:
○ 各部門が保有する分断されたデータの統合・連携
○ 営業情報と「製造・在庫データ」のリアルタイムな連動体制の構築
■ フェーズ3(〜2028年度)
テーマ:自律的変革とAI共存(自動化・自律化) 最先端技術を日々の業務に溶け込ませ、組織全体が自律的に進化し続ける状態を目指します。
主要アクション:
○ 業務効率を飛躍的に高める「AIエージェント活用」の日常化
○ 動画プラットフォームを活用した教育研修の自動化、および営業プロセスの自動化推進
当社では、代表取締役をトップに据え、各部門から選抜された専門性の高いメンバーで構成された機動的な組織体制のもと、全社一丸となってDXを推進しています。
■ DX戦略委員会(経営意思決定機関)
役割: DX推進における最高意思決定機関として、基本方針の策定、予算承認、リスク管理、および迅速かつ確実な最終判断を行います。
構成: 社長、役員、DX推進室長
開催頻度: 四半期に1回(経営会議に付随して開催)
■ DX推進室(中心実動部隊)
役割: 全社横断的な機能を担う実動部隊として、戦略の実行と技術的な牽引を主導します。
構成:
○ 室長(リーダー): 全体の統括および進捗管理
○ テクニカルリード: AIやAppSheetを活用した高度な技術支援
○ ガバナンス担当: 運用ルールの策定、セキュリティ体制の構築
○ エバンジェリスト: 社内の成功事例の共有と、デジタル文化の社内啓発(伝道師)
■ DXアンバサダー(部門推進担当)
役割: 各事業部門におけるDX推進の橋渡し役を担います。
主な任務:
○ 現場における「非効率な定型業務(時間泥棒業務)」や「属人化された業務」の抽出・課題発見
○ 全社ポータルサイトの活用促進と、現場へのデジタルツールの定着化支援
当社では、デジタルスキルを全社員の必須スキル(共通言語)と定義し、個々の習熟度に応じた段階的な教育プログラムを展開しています。すべての社員が時代に即したスキルを身につけ、変革の担い手となるための支援体制を構築しています。
スキル診断(現状の把握と可視化)
経済産業省とIPAが策定した「デジタルスキル標準(DSS)」に準拠したスキル診断を導入しています。DXリテラシー標準(全ビジネスパーソンが身につけるべき知識・スキル)とDX推進スキル標準(DXを推進する人材類型ごとの役割・スキル)の両軸で全社員のデジタルスキルを客観的に可視化・分析することで、組織全体の強みと課題を明確にし、最適な育成計画へと繋げます。
リスキリング支援(学習環境の整備)
多様なカリキュラムを備えたe-learningシステムを導入しています。2026年は生成AIの活用力がDXリテラシーの中核と位置づけられていることを踏まえ、AIリテラシーをはじめとするデジタルスキルを、日常業務の合間や隙間時間を活用して習得できる、柔軟な自律学習環境を社内に構築しています。
社内勉強会(実践知の共有と横展開)
AppSheetをはじめとするノーコードツールや生成AIツールの具体的な活用事例を共有する、実践的な社内勉強会を定期的に開催しています。他部門の成功ケースを肌で感じ、直接学ぶことで、現場におけるDXのアイデア創出と業務改善への挑戦を強力に後押しします。
当社では、DX推進の重要な基盤として、安全・安心なデータ活用を担保するための厳格なセキュリティ指針と対策を策定・運用しています。
■ セキュリティーポリシーの策定と徹底
最新の脅威への即応
日々高度化するサイバー脅威に対応するため、最新のセキュリティ知見に基づいた情報保護ルールを策定し、全社への周知と運用の徹底を図っています。
「SECURITY ACTION」二つ星の宣言
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する中小企業向け情報セキュリティ対策ガイドラインに基づき、安全な情報資産の管理を誓約する「SECURITY ACTION」二つ星(★★)の自己宣言を完了しています。
■ AI利用ガイドラインの運用
安全と革新の両立
生成AIをはじめとする先進技術の利便性を最大限に活かしつつ、情報漏洩や著作権侵害などのリスクを未然に防ぐため、適切な利用ルールを定めた社内ガイドラインを運用しています。これにより、安全かつ積極的なAI活用を推奨しています。
■ 客観的な定期監査の実施
外部専門家による脆弱性診断
社内システムの安全性と堅牢性を客観的に検証するため、外部のセキュリティ専門機関による定期的な「システム脆弱性診断」を実施しています。潜在的なリスクを継続的に洗い出し、迅速な防御策を講じることで、医療情報や顧客データを強固に守り抜きます。
本DX戦略の進捗および成功の度合いは、「10年後の目指すべき社員・人材像」と中長期事業計画に紐づく、以下の重要業績評価指標(KPI)によって定量的に測定・評価されます。
■ カスタマーサクセスDXの成果指標
【営業・売上拡大】
デモ利用後の成約転換率:前年比20%向上 (AI解析によるターゲット絞り込みの成果)
営業活動時間の創出:事務作業時間削減 月間20時間/人、顧客訪問へ再配分
【顧客価値・サービス品質】
より上位で高額なモデルの提案と、関連する別の商品を組み合わせて提案での成約件数:15%増加
データ活用に基づく営業アプローチ数:全顧客へのデジタル顧客カルテの紐付け100%完了
■ 攻めのDX(売上・顧客価値の最大化)
【目標】「第一医科」として、耳鼻咽喉科領域で最初に声がかかる存在へ
大学病院向け売上向上 10%向上
動画プラットフォーム利用者数 100件/年
■ 守りのDX(業務プロセスの変革・効率化)
【目標】間接業務の削減と、高付加価値業務へのリソースシフト
ペーパーレス化削減率 50%
生成AI利用率 80%
■ 人材・基盤(組織風土の変革・継続的学習)
【目標】「AIを積極活用する」組織文化の醸成と、働きやすさの追求
IT関連の資格取得者 40%
セキュリティ事故 0件
■ 最終事業目標と経営への寄与
【経営目標】粗利益率および1人当たり売上高・生産力の向上
本戦略は、当社が築き上げてきた「継承」という強固な基盤の上に、「人材と組織風土」「プロセスと技術基盤」「製品・サービスの価値」という3つの変革の柱を打ち立てるものです。AIとデジタル技術の活用を強力な推進力とし、これらすべての変革を通じて、社会およびステークホルダーの皆様への提供価値を最大化していくことをお約束いたします。
我々の使命(Mission)
根幹たる経営理念「継承と変革」をDXによって具現化し、次代の医療発展へ貢献するスピードを加速させます。
我々の戦略(Strategy)
「人材」「プロセス」「製品価値」の3つの柱を有機的に連動させ、全社横断的かつ持続的な変革を推進します。
我々の目標(Vision)
デジタルを「空気」のように誰もが自然に使いこなす組織文化を確立し、お客様と社員の幸せと価値を最大化します。
本戦略の遂行にあたり、ステークホルダーの皆様からのご理解とご承認を賜り、第一医科の次なる持続的成長に向けた新たなる変革を、全社一丸となって共に推進してまいります。
2026年2月9日 代表取締役 林 正晃